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年齢別:子どもの歯磨き粉の量とフッ素濃度
~正しい知識でむし歯予防を~

子どもの歯

子どもの歯は、大人の歯に比べてまだ弱く、虫歯になりやすいという特徴があります。そんな子どもの歯を守るために、日常の歯磨きがとても重要です。そして、その歯磨きに欠かせないのが「歯磨き粉」。 特に、歯磨き粉に含まれる「フッ素(フッ化物)」には、むし歯の発生および進行の予防効果があることが科学的にも証明されています。
しかし、「フッ素は危険なのでは?」「どれくらい使えばいいの?」と、不安や疑問を抱える保護者の方も少なくありません。

そこで今回は、厚生労働省のガイドラインに基づき、子どもの年齢に応じた歯磨き粉の量とフッ素濃度の目安を詳しく解説するとともに、よくある質問やおすすめのケア方法までわかりやすくまとめました。
今一度、お子さまの歯磨き習慣を見直してみませんか?

目次

1.フッ素(フッ化物)って何?どうして虫歯を防ぐの? 2.年齢別:子どもの歯磨き粉の量とフッ素濃度 3.年齢別シチュエーション別アドバイス 4.歯医者おすすめ!フッ素配合のセルフケアグッズ 5.まとめ:子どもの歯を守るために、家庭でできること 6.よくあるQ&A

1.フッ素(フッ化物)って何?
どうして虫歯を防ぐの?

フッ素の働き

フッ素とは、自然界にも存在するミネラル成分で、歯の再石灰化を促進し、歯の質を強くする効果があります。また、虫歯菌が酸を作るのを抑える働きもあるため、虫歯予防にとても効果的です。

世界保健機関(WHO)やアメリカ歯科医師会をはじめとする多くの国の専門機関が、フッ素の虫歯予防効果と安全性を認めており、日本でもその使用が推奨されています。ただし、大量に摂取すると害があるため、年齢に応じた適切な使用が重要です。

2.年齢別:子どもの歯磨き粉の量とフッ素濃度

1. 歯が生えてから〜2歳

米粒
  • 推奨濃度
    900~1,000ppmF
  • 使用量
    米粒程度(1~2mm)


歯が生え始めたタイミングから歯磨き粉の使用を開始しましょう。うがいができない年齢なので、歯磨き後はガーゼやティッシュで口の中の歯磨き粉を軽く拭き取ります。誤飲防止のため、必ず保護者が使用量を管理し、手の届かない場所に保管しましょう。 仕上げ磨きを行う場所は、子どもがリラックスできる環境が理想的です。椅子に座らせたり、膝の上に寝かせたりすると、子どもも安心して口を開けることができます。

2. 3〜5歳

米粒
  • 推奨濃度
    900~1,000ppmF
  • 使用量
    グリーンピース程度(約5mm)


この時期になると、自分で歯磨きをしたがる子も増えてきますが、歯磨き粉の量の調整はまだうまくできないので保護者が歯ブラシに適量をつけてあげるのが安心です。 磨いた後は軽く歯磨き粉を吐き出し、うがいをする場合は水を少量にして1回だけにしましょう。フッ素は歯の表面に長く残るほど再石灰化作用が続き、むし歯予防効果が高まるとされています。 たくさんうがいをしてしまうと、せっかくのフッ素が口の中から洗い流されてしまい、効果が薄れてしまいます。

3. 6歳以上

米粒
  • 推奨濃度
    1,400~1,500ppmF
  • 使用量
    歯ブラシ全体(1.5~2cm)


永久歯が生え始める時期で、虫歯のリスクが高くなるため、高濃度のフッ素を使用することでより効果的な予防が期待されます。大人用の歯磨き粉に切り替える場合も、このタイミングが目安となります。

3.年齢別シチュエーション別
アドバイス

イヤイヤ期の対策

この時期はほとんどの子どもが歯磨きを嫌がります。「歯みがきの歌」「ぬいぐるみでお手本」など、遊び感覚でアプローチしましょう。

幼稚園児が自分でやりたがる場合

幼稚園児が自分でやりたがる場合:まず本人にやらせた後、必ず仕上げ磨きをしてあげましょう。本人の自主性も尊重しつつケアをしてあげることで、歯磨きに対する気持ちが前向きになります。

小学生がサボりがちな場合

歯みがきアプリやタイマーを使って、習慣化をサポート。歯科医院での染め出し体験も効果的です。また、健康への意識も向けられるくらいの年齢ですので、歯磨きをしないとどうなってしまうかを一緒に考えることもオススメです。

4.歯医者おすすめ!
フッ素配合のセルフケアグッズ

※価格は全て税込です

【歯磨き粉】Check-Up kodomo(ライオン)

毎食後の歯磨きにご使用をおすすめしている日常遣いに適したお子さま向けの歯磨き粉です。

特徴

  • 味が3種類あるので好みの味を選べる。
  • 低発泡&低香味で子どもが長く磨きやすい設計。
  • 低研磨でエナメル質を傷つけにくい。
チェックアップこども

参考価格 ¥250/個

さくら会の歯科医院でも販売中!
※販売価格は医院スタッフまでご確認ください。(販売している香味の種類は医院により異なります)

【フッ素ジェル】Check-Up gel(ライオン)

虫歯になりやすい就寝中の予防に、寝る前の歯磨き後に歯全体に塗布するフッ素トリートメントです。

特徴

  • フッ素の滞留性を高めくれるコーティング剤を配合。
  • ソフトジェルなのでフッ素がお口の隅々まで広がる。
  • 歯や歯ぐきにやさしい研磨剤無配合のジェルタイプ。
  • ライフステージに合わせて適した香味を選べる。
チェックアップジェル

参考価格 ¥580/個(ミントのみ¥630/個)

さくら会の歯科医院でも販売中!
※販売価格は医院スタッフまでご確認ください。(販売している香味の種類は医院により異なります)

【フッ素洗口】ミラノール

ミラノール洗口液は歯の隅々までフッ素が行き渡り、歯へのフッ素の吸収を効率よく行えます。

特徴

  • 市販では買えず、歯科医師の指導のもと処方・販売されます。
  • ぶくぶくうがいができる年齢から使用できます。
  • 1包で20回分作れるのでお財布にも優しい。
ミラノール

さくら会での販売価格
専用ボトル¥330/個、ミラノール一包(1.8g)¥110

※販売価格は予告なく変更になる場合がございます。また一部医院では販売価格が異なる場合がございます、詳しくは医院スタッフまでお尋ねください。

5.まとめ
子どもの歯を守るために、
家庭でできること

  • 子どもの年齢に合ったフッ素濃度と使用量を守りましょう。
  • フッ素入り歯磨き粉は適切に使えば安全で、非常に高い虫歯予防効果があります。
  • 歯磨きは毎日のこと。だからこそ、楽しさ・習慣づけ・親のサポートが大切です。

歯科医院での定期検診やフッ素塗布と組み合わせて、虫歯になりにくい口内環境をつくっていきましょう。
お子さまの大切な歯を、親子で一緒に守っていきましょう!

笑顔の親子

(※本記事は厚生労働省「フッ化物応用ガイドライン(2023年版)」を参考に作成しています)

PDFはこちら

6.よくあるQ&A

フッ素って飲み込んでも大丈夫?
適量であれば問題ありません。特に子ども用の歯磨き粉は誤飲を考慮した濃度・量が推奨されており、うがいができない子でも使用可能です。ただし、チューブごと舐めてしまうような過剰摂取は避けましょう。
フッ素不使用の自然派の歯磨き粉の方が安全?
「フッ素無配合=安全」という誤解が多いですが、科学的にはフッ素を適量使用した方が虫歯予防効果が高いとされています。自然派製品を使用する場合は、必ず虫歯予防とのバランスを考えましょう。
大人用の歯磨き粉を子どもに使ってもいい?
6歳以上であれば問題ありませんが、それ以下の年齢ではフッ素濃度が高すぎることがあるため避けましょう。
何歳まで仕上げ磨きが必要?
理想は永久歯が生えそろう10〜12歳くらいまで続けることが望ましいとされていますが、お子様の成長や個々の状況によって異なります。可能であれば小学校低学年までは仕上げ磨きを続けると良いでしょう。特に奥歯や歯と歯の間などは磨き残しが多く、親のサポートが重要です。
フッ素洗口はした方がいい?
はい、特に虫歯リスクの高いお子さんには有効です。フッ素洗口は、歯磨き粉でのフッ素とは別の手段として、さらに虫歯予防効果を高める方法です。小学校などで集団洗口が行われている地域もあり、1日1回、低濃度のフッ素で口をすすぐことで、歯の再石灰化を促し虫歯を防ぎます。ただし、正しい方法・頻度・濃度の管理が必要なので、歯科医院での指導のもとで始めるのが安心です。

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