おやつ=お菓子じゃない!
虫歯になりにくい子どものおやつの選び方と食べ方

夏休みは、子どもたちにとって楽しみがいっぱいの季節。普段よりも自宅で過ごす時間が長くなる分、「おやつタイム」も増えがちですよね。
子どもにとってのおやつは、ただの“お菓子”ではなく、成長を支える大切な「栄養補助」です。特に虫歯が心配なご家庭では、おやつとの上手な付き合い方がポイントになります。
このコラムでは、虫歯になりにくい子どものおやつの選び方・食べ方を、夏休みの生活リズムも意識しながら詳しく解説します。
目次
1.そもそも「おやつ」って必要なの?
成長期真っ只中の子どもにとって、おやつは必要不可欠です。
特に未就学児や小学生の間は、胃がまだ小さく、一度にたくさんの食事を摂ることができません。
そのため、1日3回の食事だけでは必要なエネルギーや栄養素が不足しがちです。
おやつは、そうした栄養の“補助”をする役割がありますしかしここで注意したいのが、「おやつ=お菓子」ではないということです。 スナック菓子やジュース、グミやチョコレートばかりを与えていると、栄養バランスが偏るだけでなく、虫歯や肥満のリスクも高くなってしまいます。
2.虫歯になりにくい子どものおやつ5選
「虫歯になりにくいおやつ」とは、単に砂糖の量が少ないだけでなく、
- 歯にくっつきにくい
- 口の中に長く残らない
- 唾液の分泌を促す
といった特徴を持っています。以下に、具体的な例を紹介します。
フルーツ(りんご・バナナ・キウイなど)
自然な甘みで満足感が得られるうえ、ビタミンや食物繊維もたっぷり。特にりんごは噛む力を鍛える効果もあり、よく噛むことで唾液がたくさん出るため、虫歯予防にも効果的です。
ただし、ドライフルーツは砂糖が添加されているものが多く、歯にくっつきやすいため控えめに。

無糖ヨーグルト
乳酸菌が腸内環境を整え、カルシウムも補給できる優秀なおやつ。プレーンヨーグルトにカットフルーツや少量のはちみつを加えれば、自然な甘さで子どもにも食べやすくなります。

チーズ
カルシウム豊富で、食後に食べると歯の再石灰化を促す効果も。個包装タイプなら手軽に持ち運べて、外出時のおやつにもぴったりです。

野菜スティック(にんじん・きゅうり・パプリカなど)
噛む回数が自然に増えるので、唾液の分泌が促進され、虫歯予防に効果的です。ディップソース(味噌やプレーンヨーグルト+塩)を用意すれば、野菜が苦手な子でも食べやすくなります。

小さなおにぎり・蒸しパン
糖分が少なく、腹持ちもよい「おかず系おやつ」。ツナやしらす、ひじき、チーズなど栄養バランスを考えた具材を入れると、おやつでも栄養がしっかり摂れます。

3.おやつの「食べ方」次第で虫歯リスクは変わる!
いくら虫歯になりにくいおやつを選んでも、食べ方や習慣によっては逆効果になることも。次のポイントを意識しましょう。
決まった時間に食べる
「だらだら食べ」や「ながら食べ」は、口の中が酸性の状態になりやすく、虫歯リスクが急上昇します。 1日1~2回、おやつタイムを決めて食べましょう。
飲み物は水かお茶で
ジュースや乳酸菌飲料は糖分が多く、虫歯菌のエサになってしまいます。おやつ時の飲み物は水か無糖のお茶にすると、口の中が酸性に傾きにくくなります。
食べる量を決めておく
袋菓子をそのまま渡すと、気づかないうちに食べすぎてしまうことも。あらかじめお皿に出しておいたり、個包装を活用したりすることで、適量を守れます。
4.おやつを食べた後はどうすればいい?
家・外出先でのケア方法
おやつを食べた後には、歯磨きを行うことがベストです。虫歯を防ぐためには、おやつの選び方や食べ方だけでなく、「食べた後のケア」もとても重要です。
特に夏休み中は、家でのんびり過ごす日もあれば、お出かけやイベントなど外出の機会も多くなりますよね。
以下に、お家でのケアと外出中のおすすめのケア方法をご紹介します。
お家でのケア
- 歯みがきができる場合:15〜30分後を目安に磨く
食後すぐはお口の中が酸性に傾いているため、30分ほど時間をあけてから歯を磨くのが理想的です。 - すぐに磨けない場合:うがいでもOK
お水でしっかりうがいをすることで、糖分や食べカスを洗い流すことができます。特に甘いものを食べたあとは習慣にしましょう。 - 食後にチーズやお茶をとる
チーズは再石灰化を促す効果があり、お茶に含まれるカテキンには殺菌作用があるため、虫歯リスクを下げるのに役立ちます。

外出先でのケア
- 水やお茶で口をゆすぐ
外で歯磨きが難しい場合は、飲み物を一口含んで口をすすいだり、ゴクゴク飲むだけでもある程度の糖分を流すことができます。 - 歯みがきシートや携帯用歯ブラシを持ち歩く
旅行先やテーマパークなど長時間の外出には、簡易的なケアグッズがあると便利です。最近は子ども向けの歯みがきシートも販売されています。 - 食後にガム(キシリトール入り)を噛む
年齢に応じてガムが噛める子なら、キシリトールガムを使って唾液を増やし、口内を中性に近づけることができます。

虫歯予防において大事なのは、「完璧なケアを毎回すること」ではなく、“できる範囲で続けられるケア”を習慣化することです。
「おやつの後はお水を飲もうね」など、簡単なルールから始めて、少しずつ歯みがきの習慣につなげていきましょう。
6.まとめ
夏休みは“虫歯になりにくいおやつ習慣”を育てるチャンス!
夏休みは生活リズムが乱れやすく、ついつい「なんとなくおやつ」「暇だから口に入れる」といった習慣が増えがちです。 冷たいアイスやジュース、炭酸飲料など、虫歯のリスクが高いものを食べる機会も多くなります。
しかし、この時期だからこそ、おやつ習慣を見直すチャンスでもあります。おやつは、子どもにとって単なる「お菓子」ではなく、成長を支える栄養源。 選び方を工夫するだけでなく、「いつ・どれくらい・どうやって食べるか」まで意識することが、虫歯予防にもつながります。
親子で一緒に取り組むことで、自然と“虫歯になりにくいおやつ習慣”が身についていきます。
夏休みは、家族で食生活を整える絶好のタイミング。おやつを上手に活用しながら、健康的な歯と体づくりを目指しましょう。
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ご予約
さくら会ではなるべく患者様をお待たせしないよう、ご予約優先制となっております。 ※ネット予約は初診の方限定です。
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来院
初診の方は問診票記入の為にご予約時間より10~15分程度早くご来院をお願いしております。 また、保険証・医療券・お薬手帳などをお持ちいただき、受付にてご提示ください。
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カウンセリング
最初は現在お口の気になる症状などを担当スタッフがお聞きいたします。お悩みやご相談がある方はお気軽にご相談ください。伺ったお話をもとに治療計画を作成いたします。わからないことがある方は、ご質問もしていただけます。
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診療
初めての方は、まずレントゲン撮影と検診を行います。 その後、衛生士による口腔内のお掃除をさせていただく場合もあれば、痛みや腫れがある場合は症状が和らぐよう処置をさせていただく場合もございます。
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お会計
処置終了後、そのまま次回のご予約をお取りします。新しい診察券をお渡しいたしますので、次回はそちらを受付までお持ちいただきます。お会計を受付もしくは自動精算機で済ませてお帰りください。